わが国は世界に冠たる長寿国です。2015年現在、100歳以上の方々(百寿者)の人口は6万人を超え、2030年には30万人を突破するとも予想されています。65歳を高齢者の入り口とすれば、100歳まで実に30年以上も高齢期を過ごすことになります。この長期に渡る高齢期を過ごし、心身ともに健康に長寿を迎えるために必要な条件や実際に長寿を達成した方々がどのような生活を送られているのか実態に関してはまだ分かっていないことが多いのが現状です。
私たちは今後さらに進行すると予想されている社会の超高齢化に備えるために、高齢者の「からだ」と「こころ」の健康状態や「幸福な老い」に影響する要因を明らかにすることが重要だと考えました。そこで、私たちは、複数の地域に在住の70歳、80歳、90歳、そして100歳の方々という幅広い年齢の方たちを対象とした調査を行っています。
この調査は平成22年(2010年)に兵庫県(伊丹市、朝来市)、東京都(板橋区、西多摩地区:檜原村、奥多摩町、日の出町、青梅市)の7市町村をフィールドとして開始し、現在も継続中です。私たちはこの調査研究を70歳(Septuagenarian)、80歳(Octogenarian)、90歳(Nonagenarian)の調査を100歳(Centenarian)の人達の調査と並行して行う(Investigation with)ことから、SONICと呼んでいます。これまで、累計で約3000名の方々が調査に参加してくださいました。
このホームページは、私たちが行っている調査に関する成果を高齢期の「こころ」と「からだ」の健康に興味をお持ちの皆さんと共有するために開設しました。